ハチキレンバカリノ情熱

「ふぅ」
心の奥深くに沈殿していたものを二酸化炭素と一緒に吐き出した。
イスにもたれかかった瞬間、確かに私は油断していたのかもしれない。
それまでの緊張から一気に解き放たれていくのを感じる。
ほんの一瞬ではあるが、それはまさに永遠の自由を手に入れたかのような開放感であった。
その刹那、私の鼓膜に鈍く響いたその音から状況を察するのに一時を要したことを、ここで告白しなければならないだろう。
そう、ベルトが切れたのだ。


絶句


それほどか、オレ。
いとも簡単に切れてしまうような代物ではないですよ。
我に幸アレ。