地球の気象と温暖化と寒冷化

最近、我が家の20時台と言えば「BBC地球伝説」。
http://www.bs-asahi.co.jp/bbc/nature/na_07_02.html
今日のテーマは掲題のような内容でした。
正月に実家に帰ったときに、母と姉が何かのTVで見たらしく、「地球はむしろ寒冷化の方向に向かっている」と言っていました。僕は見ていないので内容は分かりませんが、南極の氷が実は減るどころとか増えているとか、エコを叫んでいるのは日本人だけだとかそんな話でした。
地球の気象や生態系のメカニズムはとても複雑なのは周知の事実で、「一説によると」と言わざるを得ないところだと思います。日本最大のスーパーコンピュータは地球シミュレータという気象シミュレーションを行うコンピュータなくらいですから。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%90%83%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%BF
現在、地球規模で気温、および、海水温度が上昇していることはほぼ間違いない事実でしょう。原因として一番言われているのは二酸化炭素などの温室効果ガス。これが増えると、従来地球が放熱した太陽の熱が地表にこもり、気温を上げます。
じゃあもっともっと増えるとどうなるか?今度は太陽の熱が地球に届かなくなりそうです。これで寒冷化かというそうでもない。
過去地球は何度も氷河期を経験しています。近いところでは14世紀に小氷河期と呼ばれる時代がヨーロッパにありました。ロンドンのテムズ川も凍ったそうな。
氷河期の訪れを調べると、何万年もかけて徐々に気温が下がるのかというと、どうやらそうでもないらしい。地層や氷層を調べると、どうやら3年で20度下がったりするらしい。想像を絶してますね。
この一番の原因として考えられるのが大西洋を流れるメキシコ湾流という海流。暖かい水が大西洋を北に流れ、北極圏付近まで近づく。すると風の影響を受けて海水濃度が濃くなって沈み込み、暖流の下を逆流する、ベルトコンベアのような動きになるそうな。この折り返し地点に何かしらの影響が起こるとこのコンベアが停止する。すると暖かい水が流れなくなり、寒冷化が起こるそうな。
では何がこのコンベアを停止させるのか。歴史的に見ると、大量の淡水が海に流れ込んだ時。海水の表面を淡水が覆うので沈み込む働きが止められてコンベアが停止する。14世紀のヨーロッパでは完全に停止していなかったものの、動きが鈍っていたと考えられるらしい。
現代を見るとどうか?気象は予測できないので突然起こることも考えられるが、まず原因として温暖化によって溶けた大量の氷が海水面を覆うことが考えられる。そうすると同じように寒冷化してしまいそうだ。実際シミュレーションをすると、ある一定まで気温が上がると、大西洋から急激に寒冷化するという結果を見ることもできる。でも一方で、変わらないという人もいる。このあたりは諸説あるよう。
一度氷河期になると、何千年と経って徐々に海水の濃度が高まって再びコンベアが動き出さないといけない。でも想像すると分かるように、氷河期に温度が上がるとその分氷が溶けてまた海水を薄めてしまいそうに思う。やっぱりそうで、氷河期といえどももの凄い気温の上下があるそうな。それを繰り返して徐々に徐々に氷河期を終えていくことになる。ちなみにヨーロッパの小氷河期は500年続いたって言うてました。あれ?つい200年前?

何かそう考えると、温暖化って大して気にするほど問題ないんじゃないかと思えてきませんか?それは多分間違いなんですね。温暖化による影響は何も気象だけではありません。温暖化により生態系が変わると、これまでいなかった新種のウィルスなんかも出てくる可能性があります。それはまた来週の内容。

で、本件はついさっきテレビで見た内容の完全に受け売りなわけだけれども、地球という生態系の神秘というか、うまくできているなぁと思った。