アヒルと鴨のコインロッカー

こちらも初の伊坂幸太郎作品。数年前の「このミステリがすごい」で2位にもなった同作に興味を示し、図書館で予約して借りてみました。

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

これまでの東野圭吾雫井脩介作品とはまた一線を画すような、どこか文学的な作品のように思います。
物語は、現在(椎名)と、2年前(琴美)の2つが入れ替わりながら進みます。2人に大きく関る河崎という男を通じて、2つの物語が終盤にかけて徐々に縮まる様、一体どんな結末が待っているのかと、一気に引き込まれます。
最後はギュッと胸を締め付けられるような、それでいて一気に泣けるというよりも、じわじわと泣けてくる、そんな作品です。