ザ・クォンツ

今の世界経済を創りだしたと言っても過言ではない、クォンツと呼ばれる人たちのお話。もちろん事実であり、ドキュメンタリー調で書かれています。

ザ・クオンツ  世界経済を破壊した天才たち

ザ・クオンツ 世界経済を破壊した天才たち

クォンツとは、簡単にいうと株やら債権やらを売買して設けるトレーダーですが、どれを買ってどれを売るべきかなどを、統計学的手法を活用したモデルにより決定して行う人達。当然、常人にできるわけではなく、金融とは関係ない物理学の博士号をもった天才数学者達であればこそできる所業。
彼らはランダムなマーケットの情報から隠された情報、ザ・トゥルースを探しだそうとし、その中で莫大な収益を得てきました。それこそ、個人で数千億というレベル。彼らの築き上げたモデルはマーケットの真実を見つけたかのように、今後も利益を上げ続けるように思っていたが、それが2007年8月に崩壊。
サブプライムローンに端を発した世界的な信用収縮により、その後のリーマン・ブラザーズの破綻につながっていくような大恐慌一歩手前までの状態を創りだしてしまった。そのあたりのことが詳しく書かれています(が、あまりちゃんと理解できませんでした。。)
クォンツからしたら、このような状況は人類の歴史上たった一度しか起こらないような確率であり、すなわち起こりえないことであった。ところが、人の心理、感情からなる現実は、彼らの構築したモデルとは異なり、そんな確率の出来事を数日連続で起こってしまったのだという。
あれから3年。しかしこれを生き残ったクォンツ達はまた次の手立てを考え、すでに実行しているのではなかろうか。