ICO-霧の城

同名のPS2のゲームがあり、それが今月PS3向けに再発売ということで注目されていたので、先に小説版のこちらを読みました。文庫版で読みましたが上下ともにサイパンに持っていきサイパンで読みきりました。

ICO -霧の城-

ICO -霧の城-

宮部みゆきさんはミステリーしか読んだことなかったけれど、ファンタジーを書かせても「さすが」というか、幻想的な表現を言葉にしても無駄がないというか無理していないというか、すーっと入ってくる文章で読みやすかった。
「ニエ」という運命を背負った少年イコが、霧の城の主である女王に真実を突きつけられ、「真実を背負いどう歩く?希望はあるか?」と問われるシーンはずしりと重く、自身であれば決断できるか?どのような決断をするか?答えを見つけられない迷宮に佇むような気持ちにさせられる。
原作はゲームの方であり、大のゲーマーでもある宮部さんが世界観を気に入り、自ら小説家を持ちかけて書かれたものだそうです。ゲーム画面が浮かんできそうな仕掛け、謎解きシーンは、ゲームをやるときの参考にできそう(^^;