OracleがSunを買収

朝からこの衝撃のニュースでフロアもお昼も若干ざわついた感じで、当のOracleは明日から3日間Oracle Open Worldで大忙しなのであろうという中、打ち合わせのため初めて青山の本社を訪れてみた。やっぱり儲かってまんのやなぁ。ライセンスビジネス、バンザイ。
オラクル、サン買収に合意--現地電話会議速報 - ZDNet Japan
ビジネスが統合されるまではまだしばらくかかるだろうし、色々な思惑があるのだろうが、個人的に気になるところを書いてみる。

MySQLはどうなるのか?

2年前にOracleMySQLの買収に失敗してからSunに買われて今回にいたる。やっぱりこれば一番欲しかったのだろう。競合するんだったら買っちゃえばいいじゃん、という剛腕っぷりがステキです。
MySQL自体はそのままオープンソースで残すのだろうけど、Oracleに一部機能が組み込まれたりするのだろうか。SQL構文自体も若干違いがあるのでどちらかに寄せるのではなく、どちらも使えるようにしてほしい。limitとか。
気になるのがOracle MySQLになるのかどうなのかというところでしょう。

サーバはどうなるのか?

Oracleはつい先日hpと共同のOracle ExadataというDWH専用のサーバを発売したけれど、ハードウェア自体は持っていない。ただ、ライセンスビジネス主体のOracleがハードウェアのような物理的なものに旨味を感じるのかどうかが疑問。Sunのシェア自体も高いわけではないし。コンテナデータセンターなんてのも出していたけど、どうなるのだろうか?

SPARCはどうなるのか?

SunのCPU、SPARCプロセッサ。もはやx86でもSolaris動くし、業界最大の研究開発費を投じているIntelの牙城を崩すことなどとうていできず、現hpのAlphaみたいになくなる可能性もあるように思う。逆に、巨額の投資で強化する方向にいってくれると面白いんだけれど。

Solarisはどうなるのか?

OracleUNIXを持っていない。Oracle Enterprise LinuxというLinuxは持っているけれどこれはこれで競合するものでもない。多分残るんだろう。

Java VMはどうなるのか?

Javaテクノロジー自体は当然残るけれども、OracleはBEAを買収したときにすでにJRockitを手に入れている。Sun JDKとの住み分けがされるのだろうか。それともどちらか1つに統合されるのだろうか。当然どちらも一長一短あるのだけれど。

Java IDEはどうなるのか?

Javaと合わせて、Oracle JDeveloperと、Sun NetBeansとどちらもJava統合開発環境を持っている。シェア的にはIBM派閥のEclipseにはどちらも及ばないものの、NetBeansのほうが多いのではないだろうか。どちらが残るかで、OC4JGlassfishどちらが残るのかも決まりそうな気もする。

オープンソースとの関わりはどうなるのか?

Oracleはトップベンダの中で断トツにオープンソースとの関わりが薄いように思う。IBMは一番として、あのMSですら最近はオープンソースに関わろうとしている中で、Oracleのこういった動きはあまり話題にならない気がする。そんなOracleが果してSunのオープンソース資産をどのように取り扱うのかは注目。個人的にも(多分)Linus的にも、ZFSGPL化をぜひしてほしいと望むところです。


そんなわけで今後の動きが注目されます。流れとしては垂直統合型に持っていきたいってことなんだろうかなぁ。MySQLが競合だと言ってもまだまだエンタープライズな領域でOracleは磐石であるし、ハードは在庫コストもかかるし、今までのようにライセンス売ってりゃ幸せのように思えるけれどもねぇ。