ゲーム・レボリューション

NHK BSハイビジョンで今日と明日放送のこちら。
今日の分を見ましたが面白かった。
http://www.kotaku.jp/2011/03/nhk_gamerevo.html
実は、以前NHKで放送のあったものの再編集版のようで、一度観た内容ですがコメントやその後が入っていて楽しめました。仕事も趣味もゲームというイタリア人青年を見て誰もが思ったことを番組内のコメントでちゃんと言ってくれました。

「おいおいリチャード、完全にイッちゃってるよぉ」

まぁ内容はゲーム開発の最先端というところですが、テクノロジーの進歩や、コンピュータシステム開発の日米の違いというところからもとても興味深いものでした。

効率化と分業

北米のゲーム開発では徹底的な効率化を目指していて、まずはゲームエンジンというものを開発して販売している会社があります。これは、今まで職人プログラマーが頑張って作っていたゲームの世界(フィールドやそこにある色々な登場物)を、3次元モデリングのツールを使って簡単に作っていくことができるというもの。これによって、ゲームの本質部分のみに集中して開発することができるようになるというもの。
そしてもう一つは、品質向上を目的としたテスト専門会社。単なるバグ探しではなく、ユーザ視点に立ったテスター達が対象のゲームを遊び倒し、その感想や改善案をレポートするというもの。当然、主観的なものだけでなく、別ルームでは常にテスターたちの様子をモニタリングしており、彼らの様子を客観的に分析もしています。発売前のゲームなのでセキュリティは万全。そしてテスターは世界中から集められた選りすぐりのハードコアゲーマー達。
他にも、音響専門の会社等も紹介されていました。
今や、マーケティングにお金をかけるより、こういったテストにお金をかけるほうが売れるゲームを作れる時代であり、より科学的に分析をすることが必要で、運任せでゲームを作る時代は終わったとのこと。
方や日本はというと、詳しくは出てきていないけれどいまだに職人気質の模様。どちらが良いということではないのだけれど、少なくとも結果を見るかぎりは北米勢のほうが優勢に思います。
これを自分の仕事、あるいは自分の働く業界に当てはめた時に、同じような考え方ができないものだろうかと思います。20年遅れているとも言われる業界なだけに、何か突破口になるのではと思いますが、ベンチャー精神の薄い日本ではあるけれど、こういう会社が興ってくることでもない限り、大手は(顧客側も含めて)今まで通りで特段困らないのに、わざわざ新しい領域に踏み込まないのかなぁとも思ったり。

Kinectと未来のコンピュータ

Xboxの新コントローラとして登場したKinect。これを単純な新しいゲームコントローラとだけ捉えてはいけません。かの巨人Microsoftが数百億を投じて開発されたこのコントローラは、近い未来のコンピュータのあり方を垣間見せてくれます。
身体がコントローラになるこのKinectですが、Microsoftがその向こうに見ているのは新しいユーザインタフェース。つまり、コンピュータの手元からマウスやキーボードが消えるということで、まさに空間がコンピュータとの接点になる。Kinectはあくまでその実験台なのです。
というわけで明日は第2回。楽しみ楽しみ。
しかし、小島秀夫は登場しませんでした。