十三人の刺客

TSUTAYAでDVD4本1000円キャンペーンをやっていたので3連休用に借りたうちの1本目がこちら。

十三人の刺客<Blu-ray>豪華版(特典DVD付2枚組)

十三人の刺客<Blu-ray>豪華版(特典DVD付2枚組)

ある方面では変態監督とも呼ばれている三池崇史監督の時代劇。ブランチで紹介していた際に気になった1本です。
俳優陣は、役所広司山田孝之伊勢谷友介伊原剛志松方弘樹稲垣吾郎市村正親などそうそうたる顔ぶれの中、印象的なのは稲垣吾郎の演じる殿様。遊びのように感情なく人を殺してしまうキチガイな人を演じていますが、あの爽やかさと淡々とした感じが余計に不気味さを醸し出しています。
ストーリーの説明はどこかに譲るとして、基本的に、刀で斬り合い血しぶきや身体のパーツが飛び散ります。首跳ねられたりもします。三池監督だからか、TVの時代劇とは雲泥の差の演出。なので心臓の弱い方やそういうのが苦手な方にはお勧めできませんが、ストーリーは割と単純明快というか、何ために忠義を尽くすか、何のために死ねるのかという、男の、侍のお話で、グロいのが大丈夫でそういうお話が好きな方には良いものだと思います。
印象に残ったのは、山田孝之演じる主人公の甥が、決意を持って家を後にするシーン。妻(?)に「いつ帰ってくるのですか?」と聞かれ、「すぐ戻る。すぐ戻らなければ、お盆に帰ってくる。迎え火たいて待っていてくれ」というところ。侍とその家族の姿、生と死のあり方を感じ、何か震える思いでした。今たくさんいる若手俳優の中でも、彼は一つ抜けているような気がします。
あとは見どころとしては、時代劇を久しぶりに見たからかもしれないけれども、殺陣はかっこいい。伊原剛志さんが演じた役での居合の動きもさることながら、群を抜いているように感じられたのは松方弘樹御大。華麗な太刀さばきは、子供の頃に祖父のところでだったか、なぜか一時期よく見ていた遠山の金さんを思い起こさせました。
これとは全然関係ないけれど、今日の「うちくる」で千葉真一さんがゲストで出ていて、弟子である真田広之のアクションは日本で唯一無二みたいなことを言っておられ、トム・クルーズと共演したラストサムライでは、真田の殺陣が素晴らしすぎて、トムの「コレジャサナダノエイガニナッチャウヨ!」という申し出によりカットされちゃっという逸話もあるほどの腕とのこと。見てみたかったなぁ。