スーツは男の何とやら

やっていることと言えばPCの前に座ってOfficeで資料を作ったりする傍らでIDEでプログラム書いたりターミナルでサーバ上のログを見て調査したりする仕事なわけでして、要人に会うでもなく動画・画像としてメディアに出るわけでもないので、正直服装なんて何でもよい職業なのだと思います。事実、スーパークールビズ期間はTシャツにジーパンでの勤務が許可されております。しかしながら、10月からはノーネクタイでよいとは言え、スーツ着用が規則となっているわけでして、9月まではラフな格好でよいが10月からはスーツでなければいけない合理的理由は一切ないわけです。文化、慣習とはそういうものだと思いますし、それ自体は否定も肯定もいたしません。ただ右に倣い、長いものに巻かれ、体制に従属するのみです。アイ・アム・サラリーマン。

といわけでスーツを買った話です。

スーツは男の戦闘服とか鎧とか言われ、ビジネスマンとして、あるいは紳士としての「格」を表すものと捉えられています。ウォール街では相手に舐められないために高級で仕上げの良いスーツを着るとか。先述の通り、僕の仕事はヨレヨレのTシャツでもできるのですが、年齢を重ねてくると多少は仕事のうえでもキチンとした格好をしていたほうがよいケースに出くわします。また私生活においても、特に子供の手前、みっともない恰好では行けないシーンも出てきます。
これまでは、1万円とかの安物ではないにしろ、一般的なスーツ専門の量販店で購入した手頃なお値段(2着目○○円とか)の既製品のスーツを着ていました。正直、日本人の標準体型である僕からするといわゆるMサイズで丁度良い感じなので、そこそこ体系にフィットしていると思っていました。(実際、今回訪れたお店で印象を聞いたところでも「体系に合ったものをお召しですね」と言われまして、プロの目から見ても明らかにずれたところはなかったのだと思います。)
とは言え、やはり自分専用に仕立てられたスーツというのは既製品と一線を画すものであると信じ、オーダースーツに手を出してみることにいたしました。

オーダースーツと言ってもいくつか種類があるようで、専用の型紙を作るフルオーダーから、いくつか既定の型紙から最も合うものを選ぶパターンオーダー、その間のイージーオーダーなどがあることを知りました。また、手縫いや機械縫い、半々などもあるようです。
当然、専用かつ手縫いが一番手間がかかるのでお値段もかかることになります。
一般的に「高い」と思われるオーダースーツですが、結局のところ、「使う生地自体の値段」と「仕上げにかかる手間」で金額が決まるというのを、齢36にして知りました。良い生地で手間をかければ高い、そりゃ当たり前ですね。で、逆に、そこそこの生地で手間の少ない手順にすると、お値段もそれほどであるということです。自身のイメージも前者のみのイメージで、10万円越えから、くらいのものだと思っていましたが、後者であれば5万円とか、場合によってはもっと安い金額でも作れるというのを知ったわけです。

いくつかある都内のお店をWebで調べては見たものの、なにぶん初めてなものでどこでお願いすればよいのか迷います。果たしてそのお店は、生地は良いが仕上げはきちんとしてくれるのか?とかとか。理想はいくつかのお店で作ってみて一番気に入ったお店を選ぶのが良いわけですが、そんな何着も作れる予算はありません。Webの評判を見てもどこも悪い評判は特にないという点で似たり寄ったり。当初は、広く展開されているハナビシ(http://hanabishi-housei.co.jp/)にしようかと思いましたが、初めてなので少しお安めでも作れそうな吉田スーツ(http://www.new-yoshida-suit.com/newyoshida.htm)というお店にお世話になることにしました。

平日、仕事を早くあがれる日にふらりと立ち寄り、「すいません、初めてスーツを作るのですが・・」と店員さんに相談。気になることを聞いたり生地を見せてもらったり、先述の値段の違いを教えてもらったりしたわけでございます。結局、イメージしていた気に入った生地があったのでそのまま採寸して購入まで一気にいってしまい、それから1ヶ月半ほどたった今日、受け取りに行きました。
お値段としては、最安ラインではなかったものの予算内で満足しております。フィット感を重視してサイズを採ってもらったので、体型の維持が今後の義務となります。